● 15年10月21日 県議会報告
2015年10月21日 生涯健康安心社会調査特別委員会 山口律子委員質疑・答弁(大要)「在宅医療・介護連携の取組みについて」「まごころ製品の認知度向上・販売促進について」
≪2015年生涯健康安心社会調査特別委員会≫
2015年10月21日
「在宅医療・介護連携の取組みについて」
大田高齢者地域包括ケア推進課長
委員会資料の在宅医療・介護連携の取り組みについてにより説明させていただきます。
資料の一、在宅医療・介護連携の必要性であります。たとえ医療が必要になっても、住みなれた地域で生活を継続できるようにするためには、在宅医療はもとより、医療機関や介護関係者、市町村が連携し、在宅医療と介護を一体的に提供できる体制を整備する必要があります。このため在宅医療・介護連携を進めるものであります。
二の現在の取り組みであります。まず、(一)の県の取り組みでございますけれども、県では、平成二十年度から在宅医療推進協議会を設置し、在宅医療に関する課題や対策を検討し、その結果を施策に反映させております。また、平成二十二年度からは、県内九カ所の保健福祉環境事務所全てに、地域在宅医療支援センターを設置し、在宅医療を希望する方の支援や医師会を初め関係団体、機関の連携の促進、人材の育成などに取り組んでおります。
さらに、医療と介護の両方のニーズがある高齢者を二十四時間支える定期巡回・随時対応型サービスなどの普及や、医療や看護など多職種連携の中心となる地域リーダーの養成にも取り組んでおります。
次に、(二)の市町村の取り組みであります。今後、在宅医療・介護連携は、市町村が主体となって担っていくことになります。今回の介護保険制度の改正により、市町村には地域ケア会議の開催が努力義務化されました。これは、介護が必要な方のケアについて、多職種が共同して検討し、その自立を支援するとともに、ネットワークの構築、地域課題の把握、政策形成につなげるものであります。現在市町村が取り組みを進めておりますが、県ではより効果的、効率的な地域ケア会議が開催されるようモデル市町を選定し、その取り組みを支援しております。
また、市町村は、平成三十年四月までに在宅医療・介護連携に主体的に取り組むこととされております。具体的には、在宅医療・介護連携協議会の設置、介護職向け在宅医療研修会の開催、住民相談の実施などであります。市町村が取り組みを進めておりますが、県では、市町村がより円滑に実施できるようモデル市町を設定し、その取り組みを支援しております。
(三)の医師会の取り組みであります。各地域の医師会でも、医療に関する専門知識や経験を生かし、在宅医療・介護連携に取り組んでおります。具体的には、医療職や介護職などが、その専門性を相互に理解し、連携するための多職種連携研修会の開催や、地域で提供可能な在宅医療サービスの調査、専任の相談員による医療機関や介護サービス事業所からの相談への対応などであります。
また、在宅医療に携わる医師を養成するため、在宅医療に関心を持つ医師が、実際に従事している医師に同行し、そのノウハウを学ぶ同行訪問事業を実施しております。
(四)の歯科医師会の取り組みであります。高齢者の健康状態を維持改善する上で、口腔ケアの重要性が改めて認識されております。このため、五カ所の地区歯科医師会に設置された在宅歯科診療連携室に、歯科衛生士を配置し、訪問歯科診療や口腔ケアに関する相談対応などを行っております。
また、介護支援専門員、ケアマネジャーを対象に、口腔ケアに考慮したケアプラン作成を促す研修会を実施しております。
三の今後の取り組みであります。地域ケア会議については、現在、八市町をモデルに、より効果的、効率的な会議を開催できるようアドバイザーの派遣などの支援を行っております。今後は、その取り組み成果を報告会の開催といった形を通じて、他の市町村に普及させてまいります。
また、市町村による在宅医療・介護連携についても、現在、九つの市町をモデルに在宅医療・介護連携協議会の設置などに取り組んでおります。今後は、その成果を、同じく報告会の開催などを通じまして、他の市町村に普及させてまいります。
さらに、最後でございますが、介護職が認知症に関する医療的な知識を習得するための研修、あるいは医学療法士などのリハビリ専門職を地域ケア会議のアドバイザーとして養成する研修を支援するなど、在宅介護・医療連携にかかわる人材育成を図ってまいります。
以上で、本県の在宅医療・介護連携の取り組みについての説明を終わります。よろしくお願いします。
山口律子委員
在宅医療・介護連携に係る現在の取り組みのところで、県の取り組みが幾つか挙がっていますが、この中で、両方に対応できるサービスという、定期巡回・随時対応型訪問介護看護や看護小規模多機能型居宅介護の普及を促進しているということで、どのように促進が進んでいるのでしょうか。
奥園介護保険課長
まず、定期巡回・随時対応型訪問介護看護のほうでございますけれども、県内の八市町の中で二十二事業所が、この事業を実施されております。それから、看護小規模多機能型居宅介護、こちらが八市町の十三事業所で提供されている状況でございます。
山口律子委員
今後、この事業は、非常に重要だと思うんです。医療から介護へという流れが、大きく国の方針がある中で、この辺の、今、八市町、二十二事業所ということで、全県的には、まだ今からだというような気もするんです。これがないと、やはり病院から在宅へというのは進んでいかないだろうし、老々介護の状態、また、子供さんが仕事をやめて、介護で家に戻ってくるという中で、この事業がどうして進まないのか、これが進んでほしいと思うのですが、その点について。
奥園介護保険課長
まず、定期巡回・随時対応型サービスでございますけれども、前提として、二十四時間対応するということもありまして、施設側でのサービスの提供体制が、そういったことに参入することに対する危惧が、やはり残っているのかなと思っております。ただ、サービスの内容であるとか、そういうサービスを提供することによるメリット、こういったものが、まだ事業所に浸透してないということもございまして、そういったものを、まず、私どものほうで広めていくという取り組みを、昨年度からしているところでございます。
≪省略≫
山口律子委員
今、高齢者の方が不安に思っている在宅介護ですけれども、在宅が居宅病床を、今度は平成三十七年度までに、一日に八万二千六百六十六人、そこまでふやしていくということですけれども、これでできるのかどうかというところ、方針は、県として出されていますが、介護、看護でなかなか、これだけ進んでいない中で、これができるのかどうか、方針をお願いします。
刈茅医療指導課長
今、委員御指摘になられました八万二千六百六十六人につきましては、これは、今度から策定をいたします地域医療構想において、二〇一三年、平成二十五年度の医療レセプト、全てのデータ、これを踏まえて将来の人口推計、これに基づきまして、平成三十七年の推計をするというものでございますけれども、その中の居宅のほうに向かう患者さんが、一日八万二千六百六十六人という推計値が出てございます。
これについて、どのように対応していくかということでございますが、いわゆる慢性期機能を持つ病床、この機能と在宅の医療、これは一体的に検討していかなければならないと考えております。したがいまして、構想ができ上がりまして、その後の取り組みといたしましては、医療関係者等から成ります地域医療調整会議、こちらでよく協議をし、地域の実情を踏まえながら進めていかなければならないと考えております。
山口律子委員
今のお答えで、今から取り組むということなんですけれども、これまでの二〇二〇年からですかね、この在宅医療のための訪問介護が進んでいないという状況の中で、本当に皆さん不安を感じていらっしゃいますので、そこの点をしっかりと対応していただきたいし、これが本当にできるのかなという不安もあります。
それから、次のつながりで、地域ケア会議のことについて質問をいたします。
地域ケア会議が、住民の皆さんにとって一番大切なもので、個別事例をしっかりと検討されるということですが、この多職種の方々が、全市町村にこれから広げていかれるということなんですが、大体どのような回数で、どういう対応をされるのでしょうか。
大田高齢者地域包括ケア推進課長
平成二十五年の時点で四割の市町村が、設置や、開催をしていないという状況がございました。そういうことで、平成二十六年度から県としてモデル事業、あるいは市町村に対する研修会を実施いたしまして、平成二十七年度から全ての市町村で実施をすることになったところでございます。
これについては、今後、開催の定例化であるとか、あるいは開催頻度を上げるとか、あるいは自立支援の内容にしていくとか、そういったところについて、今後また、市町村と連携して取り組んでまいりたいと考えております。
山口律子委員
ここが一番中心だと思うんですよね。それに対して、県の支援もいろいろとあると思うのですが、一つ一つの事例を検討して、自立支援、なかなか自立ができるような高齢者は、一生懸命歩こうという意識のある方は、また健康になろうという方はいいと思うんですが、私の周りでも、落ち込んでいくという方々が多いのです。そういう中で、支援の細かい手当てをしていくことが重要だと思うんです。その辺をモデルとして、こういういいケア会議があるという事例がありましたら。
大田高齢者地域包括ケア推進課長
モデル市町村などでは、理学療法士などリハ職が積極的に関与いたしまして、状態の改善に取り組んでいくという形で、成果を上げているモデル市町村などもございますので、そういうものを今後も進めていきたいと考えております。
「まごころ製品の認知度向上・販売促進について」
西原障害者福祉課長
それでは、委員会資料のまごころ製品の認知度向上・販売促進についてに沿って御説明をいたします。
報告事項は二点でございます。
一点は、「まごころ製品美味しいものグランプリ」を開催したことについての御報告でございます。
一点目、去る十月十四日、博多駅前の博多口大屋根イベントスペースにおきまして、「まごころ製品美味しいものグランプリ」を、初めて開催いたしました。県内の二十三施設から三十八の自慢の商品を持ち寄り、来場者に試食いただき、おいしい、かわいい、贈りたいの三部門で投票をし、各部門のグランプリを決定したところでございます。天候にも恵まれ、おかげさまで盛況のうちに試食、商品とも完売いたしました。各部門につきましての表彰商品及び施設名は、ごらんの表のとおりでございます。
恐れ入りますが、二枚目に、当日の様子を写真にまとめております。
一枚目に戻りまして、受賞施設には、副賞としまして、グランプリ受賞のシールを二万枚配付いたしました。今後、そのシールを商品に添付して販売促進に生かしていただくことといたしております。
そのほか、マスコミや県のホームページへの掲載、まごころ製品の魅力を広く県民に周知してまいります。
障害者施設は、施設でつくるまごころ製品に磨きをかけ、魅力ある商品づくりに努めております。この認知度、商品力向上を図り、さらなる魅力のある商品づくり、販売促進につなげ、働く障害者の工賃の向上、生活の安心、生きがいづくりを後押ししてまいりたいと考えております。
続きまして、二点目、今後のまごころ製品関係のイベントでございます。まず、一つ目は、まごころ製品商談会を、今後十月二十九日に西日本総合展示場で、十一月十七日に福岡国際会議場多目的ホールで開きます。障害者優先調達推進法の趣旨を踏まえ、国や市町村、関係機関、団体、そして企業に呼びかけまして、商品やサービスの商談を行います。
二点目、まごころ製品の庁内販売の取り組みでございます。十二月一日に県議会の一階ホールにお邪魔をいたしまして、また、まごころ製品の即売を行わせていただきたいと考えております。引き続きまして、十二月三日から行政棟及び県内の十八総合庁舎の一階玄関、それから、警察本部の地下売店におきまして、まごころ製品の販売を企画いたしております。この時期、障害者週間でございますので、それに合わせて呼びかけを行ってまいります。
それから、三番目、ことしの集大成といたしまして、まごころ製品大規模販売会を、福岡三越百貨店で計画いたしております。一月二十日から二十四日、九階の催し物場で、六十施設の出店を予定しており、博多食文化の会の協力を得まして、コラボの企画やイートインも実施予定といたしております。
説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
山口律子委員
ちょうどその日、その前を通ったんですけれども、早いうちで、準備中だったんですが、やはりあれだけ人の多いところで、こういう障害者施設の方々が頑張っているというところを見ていただくのも、非常にいいかと感じました。
この日は、どのくらいの方が、その中に入って見学をされて、どのくらいの方が投票をしていただいたのか、それを教えてください。
西原障害者福祉課長
来場者は、チラシのはけぐあい等から、推計六千人ほどと見ております。
それから、投票は、総数で千八百三十五票入っておりまして、それなりの投票数であったと考えております。
山口律子委員
私も、ぜひそれを買って、食べてみたかったなあと思うのですが、食べられましたか。
西原障害者福祉課長
いただきました。
山口律子委員
商談会を、これから各地でされるようですが、地域のイベントのときにも、地域の障害者施設の方が、いろんな製品を出しておられるんです。そういうときに、私たちは買って応援すると同時に、こういう施設があるんだなあとか、本当に頑張っているなあというところを非常に感じるんですが、まだ、北九州では一カ所ということで、全県ではこれだけですが、地域でそういう工夫と努力は、何かほかに、今、このまごころ製品を販売するとか、展示するとかという努力はされているんでしょうか。
西原障害者福祉課長
ここに挙げておりますのは、県で主体的にやっておるものでございますけれども、各施設におかれましては、市町村ですとか、あるいは関係の施設等で、独自にこれを行っておるものでございますので、その取り組みは行われているものと承知いたしております。
山口律子委員
若松に、障害者の学校、県と国が一緒にやられている施設がありますが、あちらのほうでいろんな文化祭というのを積極的にやって、私も何度か参加させていただいたんですけれども、障害者の方々がこれだけいろんなことを身につけているんだなあと関心をさせられます。その施設に、私の知り合いもお世話になったんですけれども、あそこの定員とか、わかりますでしょうか。ちょっと急なので、済みませんが、あそこにたくさんの人が入れたら、いろんな技術を身につけられるんじゃないかなあと思いました。
西原障害者福祉課長
申しわけありません。定員は承知しておりません。
山口律子委員
はい、いいです。