● 17年04月03日 県議会報告

2017年3月30日 2月議会・本会議 山口議員「2017年度福岡県一般会計予算」について反対討論



《2017年度2月定例会・本会議》

 

 2017年3月28日

 

1号議案「平成二十九年度福岡県一般会計予算」について反対討論

 

 日本共産党の山口律子です。

 議案第1号、平成29年度一般会計予算案に対する反対討論を行います。

 

 新年度予算案は、小中学校等教職員人件費の政令市移管分を除くと、実質予算規模は1.3%増、前年度に続いて県政史上最大となっており、県債残高は一般会計の約2倍にあたる3兆5千億円を突破し、増え続けています。

 

 知事は、議案説明において、「安倍内閣発足後、雇用所得環境が改善し、景気は緩やかな回復基調が続いている」と景気が回復する旨、見通しを表明されました。

 しかし、総務省の労働力調査によりますと、安倍政権の4年間で増えた雇用者数の半分以上はパート労働であり、2012年からの3年間で、正規雇用は36万人減、非正規が167万人増というのが実態です。この4年間、全労働者の平均賃金は、物価上昇を差し引いた実質で、年収18万円も減っています。

 さらに、社会保障は連続して改悪、消費税の増税も予定されており、いっそう深刻度は増しています。

 こういう状況下で、知事は、福岡空港の滑走路増設を推進し、総事業費2000億円超と見込まれる下関北九州道路の調査費等360万円を計上しました。

 水あまりの指摘もあるなか、五ヶ山・伊良原ダム建設費や小石原・五ヶ山・伊良原の水源地域振興費に、あわせて57億円、総事業費に定めがない筑後広域公園には10億円の整備費、苅田港の新松山臨海工業団地については、「新たな工業団地を造成し企業誘致を進める」と表明、相変わらずの巨大開発推進の姿勢を崩していません。

 こうした予算のあり方を改め、県民生活により密着した予算の抜本的拡充こそ図るべきです。

 

 一方で知事は、「厳しい財政状況」を強調し、「行政改革大綱案」を提出されました。

 その柱は、増加する社会保障関連費の抑制と人員削減などに主眼が置かれ、行政サービスの低下を招くものです。

 とりわけ、平成11年度以降、知事部局で25%もの人員削減を行ったことは重大です。災害対応も含め、住民サービスの先頭にたつべき職員の、これ以上の削減は容認できません。

 以上の理由から、平成29年度一般会計予算に反対を表明し討論とします。

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