● 20年03月27日 県議会報告
2020年3月27日 議案第一号「令和二年度一般会計予算案」に対する反対討論
<2020年予算特別委員会>
2020年3月27日
議案第一号「令和二年度一般会計予算案」に対する反対討論
日本共産党の立川由美です。議案第一号「令和二年度一般会計予算案」に対する反対討論を行います。
令和二年度一般会計予算案は1兆8,517億円、前年度比で659億円、3.7%の増です。国の経済対策にともなった、2月補正を含む14ヶ月予算でみると、1兆8,848億円、同じく前年度比で990億円、5.5%増となり、いずれも県政史上過去最大の予算です。
歳入予算は、消費税増税の影響で県税等が687億円、8.4%増であり、ますます消費税依存度が増しています。本来、消費税の増収分は社会保障経費に充てられるべきですが、社会保障費は、幼児教育・保育の無償化、高等教育の無償化によって、わずかに134億円、4%の増額であり、高齢化にともなう自然増分を考えると全く不十分です。とりわけ生活保護費の連続しての減額は、保護基準の引き下げの影響であることは間違いなく、看過できません。
公共事業については、小石原川ダム開発や、工業団地開発を引き続き推進する予算が計上され、必要性・採算性が明確でない「下関北九州道路」に例年通りの調査費を計上し、相変わらず大型開発推進の姿勢が見られます。
防災・減災対策では、国の経済対策の活用で、一定の予算措置がされていますが、県管理河川の浚渫や樹木伐採等にかかる県単独予算は例年並みで、極めて少ない状況に変わりありません。必要性、緊急性に疑問符がつく大型公共事業は見直し、緊急度の高い生活密着型、防災型公共事業の優先的推進を強く求めます。
第一生命経済研究所首席エコノミスト永濱利廣氏は景気後退、消費税増税、新型コロナウイルスの三重苦により、「リーマン級の経済危機」の可能性を指摘しています。リーマンショックが起こった2008年の本県の経済成長率は、実質でマイナス3.8%と急落、翌年度の決算額では、住民税がマイナス11.1%、法人関係二税がマイナス42.7%と激減しています。
ついては、本予算案を抜本修正し、中小企業への無利子・無担保融資をリーマンショック時なみに確保するとともに直接支援を行うこと、国保料・介護保険料などの緊急減免、納税猶予などの措置をとること。その財源は国に求め、消費税は5%に戻すことを国に要請していただきたい。県としても必要な支援策を講じていただくよう求め、反対討論とします。