● 22年02月21日 県議会報告

2022年2月21日 「令和3年2月補正予算 第21号議案」に対する反対討論(大要)



≪2021年度2月定例会≫

2022年2月21日

 

第21号議案「令和3年度一般会計補正予算(第19号)」についての反対討論

 

 日本共産党の高瀬菜穂子です。第21号議案「令和3年度一般会計補正予算(第19号)」について反対討論を行います。

 本補正予算274億円余には、「保育所や福祉施設等の感染防止対策を支援」する予算14億8,000万円余をはじめ、生活福祉資金貸付事業の原資に対する助成、39億円余など必要な予算が含まれます。しかし、一方で、まん延防止等重点措置が延長され、感染拡大が止まらず、医療がひっ迫する中で、新たな「ふくおか避密の旅」キャンペーンに158億円が計上されており、緊急性もない中での巨額の予算措置には賛成できません。

 オミクロン株が猛威をふるい、新規陽性者は高止まり、収束が見込めません。入院中の人は、2月17日で2090人と、コロナ専用病床1558床を大きく上回っています。病床使用率85%は全国で最も高く、極めて深刻な数字ですが、実際には専用病床の「134%」にものぼる入院患者となっています。感染者のうち94%が自宅待機となり、その数は一時期5万人を超えました。発熱外来は、無料検査で陽性になった人などで、診察を開始したと同時に午前中の診療分が埋まり、電話での予約は断り続けているとの県内病院の実態もあります。重症化する前に死亡する例が報告されており、2月17日の18名死亡は過去最多です。20代30代の死亡も発生しています。

 総務省消防庁の発表では、2月13日までの1週間で救急搬送困難事案が全国で5740件と、5週連続で過去最高を更新し、福岡市で109件、北九州市で95件となっています。一般診療にも影響が及んでおり、いのちが脅かされている事態ではないでしょうか。発熱した患者から「病院代はどれだけかかりますか」との問い合わせもあると聞きます。感染拡大を止めるためには、こうした貧困層に安心して病院に行けるだけの支援を行うことこそ行政の責任ではないでしょうか。

 臨時的緊急的に必要な予算を組むべき補正予算で、「避密の旅キャンペーン」に158億はあまりにも異常です。危機感が足りないのではありませんか。その予算を臨時の大規模医療施設設置や市町村が行う自宅待機者支援などコロナ対策に回すべきだということを強く申し上げ、反対討論とします。

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